碧雛蜜柑

登ったり攀ったり遡ったり走ったり滑ったり食ったり

プリティーシリーズの説明と思い出について

ぼくのTwitterを日ごろ見ている人はちょいちょい見かけると思うのが「プリパラ」「プリリズ」「プリティーシリーズ」「あいら」「白玉みかん」「キンプリ」「プリズムの輝き」といった単語たち。

これらはなんぞやと言われると「女児向けアーケードゲームのシリーズの1つです!白玉みかんちゃんはぼくの娘!」で終わってしまうんだけど、半ば強引に薦めて興味を持ってくれた人たちからも「プリパラとプリリズは何が違うの」とか「時系列や世界観ってどうなってるの」というのを聞かれたりするので、この際だしざっくりと説明していこうと思う。

 

 

 

プリティーシリーズとは

まず「プリティーシリーズ」と便宜上呼んでいる作品について。
先ほど書いた通り、日曜日の朝にやっている女児向け作品のシリーズの一つ。
音楽はavexタカラトミーシンソフィアが共同開発したアーケードゲームが基で、メディアミックスとしてアニメや漫画などが展開されている。
他の女児アニメで有名どころと言えば「アイカツ!」や「プリキュア」といった派閥がある。
自分はプリキュアアイカツもまともに見たことないが、それらに比べるとプリティーシリーズの作品はよく「内容がぶっ飛んでる」と聞く。

 

プリティーシリーズの体系

シリーズごとにどういう世界観なのかとアニメ放送時系列順でまとめるとこうなる。

 

 

つぶやきの画像の通り、ざっくりとプリティーリズム、プリパラ、プリチャンに分かれる。

プリティーリズムでは主人公たちは中学生。歌とダンスとファッションを合わせたアイススケートのような「プリズムショー」というものをするプリズムスタァたちの話となる。がっつりと恋愛も絡んできて、家庭の事情が重い子が多いのが特徴だ。

対してプリパラは恋愛要素をほとんどカットしている。主人公は小学5、6年生(途中で進級する)の真中らぁら。女の子だけにプリチケという招待状が届き、理想のアイドル姿になれる「プリパラ」という空間に入り、神アイドルを目指すという話。(VRというよりはARに近い)続編のアイドルタイムプリパラではらぁらは先輩ポジションとなり、夢川ゆいというやべー女が主人公になる。プリティーシリーズの中でも最も人気が高いと言っていいのがこのプリパラだ。(アニメ放送終了後もライブで新曲が発表される)

プリチャンでは主人公たちの年齢層は再び中学生に。Youtubeのような「プリチャン」という配信サービスを行い、プリチャンアイドルとして頑張っていく話。こちらも恋愛要素はほとんどない。

そして2021年10月からはワッチャプリマジという新シリーズが始まる。

 

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見てないので詳しくはないが、カラーリングがアイカツフレンズぽくなったなと思う。

 

 

プリティーシリーズを見た経緯について

まず最初に自分の思い出というかシリーズとの馴れ初めについて語っておくと、2016年10月にキンプリに出会ったことから始まる。
それまで女児アニメというのは見たことがなかった。(小学生時代にリアルタイムで見ていたおじゃ魔女どれみは別)
先に言っておくとキンプリは女児アニメではない。プリティーリズムレインボーライブの数年後の男性プリズムスタたちに焦点をあてた話で、女性向け作品だ。
当時キンプリ1作目はかなりネットでも話題になっており、「電子ドラッグ」「頭がおかしくなる」などとカルト的な人気を誇っていた。
なのでどんなものか気になっていたところに、友人らが観賞会をしようとしていたので参加させてもらったのがきっかけだった。

この作品は一条シンという主人公が初めてプリズムショーに出会うところからスタートするのだが、

 

「な、なんだこれは……」

 

と視聴者も思ったセリフをそのまま言ってくれる。
前作となるプリティーリズムを見ていないと正直わけもわからないままとにかくすごいことが起こっている状態になる。
この衝撃を覚えたい人はぜひキンプリから見てほしい。全てがぶっ飛んでるから。
可能なら自分ももう一度記憶を消してキンプリを見たい。

で、キンプリ視聴後にそのまま前作にあたるプリティーリズムレインボーライブの観賞会が行われた。キンプリで頭バグってるのに間髪入れずに。鬼か?

一気に20話ぐらい見たけど見終わったときに

「女児すげえ……こんなもの見て育ってんのか……そりゃマセるわ……」

と思った。
詳細は後述するが、レインボーライブはとにかく話がドロドロしている。昼ドラかよっていう。家庭の事情が重いキャラも多いし、ボーイミーツガールの三角関係的要素も多い。(全体の話が重いわけではなく、上手く調整されている)

後日の観賞会で一気に51話まで見てレインボーライブは終わり。その後オーロラドリーム、ディアマイフューチャーと見てプリティーリズムを見終わった状態だった。
それから数ヶ月後、プリパラを見ることになりアイパラを見てプリチャンをリアルタイムで追っかけて今に至る。
ちなみにキンプリとして2作目にあたるPride the HEROとその後のアニメシリーズShiny Seven Starsは何度も劇場に足を運びました。

ざっくりと自分のプリティーシリーズ視聴年表を書くと

という感じです。今思うともう4年半以上シリーズを追いかけていることになる。
最初の放送は2011年4月からなので、オーロラドリームからリアルタイムで追いかけている人は本当にすごい。

 

各作品の詳細について

というわけでいよいよ各作品の詳細について書いていきたいと思います。
なるべくネタバレは避ける方針で、放送時系列順に。
先にシリーズ共通の特徴として挙げると、赤いメガネをかけたメガ姉ぇさんというキャラが全作品に登場する。(各作品システムのナビゲーターのような役でcv伊藤かな恵

 

プリティーリズム オーロラドリーム

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通称AD。全51話。2011年4月~2012年3月放送。
主人公は春音あいら。ファッションセンスは抜群だがドジで普通の女子中学生だったあいらがひょんなことからプリズムショーに出ることになり、天宮りずむ、高峰みおんと友情を育みながらプリズムスタァとして成長していく話。口癖は「ハピラキ!」
親友の天宮りずむは未だ一人しか跳んだことのない伝説のプリズムジャンプ・オーロラライジングを跳ぶことを目標としており、家庭の事情も重い設定となっている。
高峰みおんは人気爆発のカリスマ読者モデルで天才肌かつお嬢様。それゆえ孤独を抱えがちであいら、りずむと対等に笑い合える関係にだんだんなっていき人間的に成長していく。

Callingsという男性アイドルたちの恋愛や、謎の名言製造機・ジュンさん、異様な外見を誇る山田さんなど、個性的な男性陣が際立つ本作。
特にCallingsのセンター・ショウはシリーズきってのクソ男であり、「デートだとでも思った?」は見る者全ての拳を強く握らせた。(ちなみにショウさんは1話から主人公のおデコにキスをするというかっ飛ばし具合)
キャッチコピーは「なりたい自分に、プリズムジャンプ!」。51話通してキャッチコピー通りの仕上がりになっている。

また毎話冒頭で「ダンスと歌とおしゃれ、それにちょっとのラブ​をミックスしたハッピーでラッキーなガールズストーリー、スタートだよ☆」と言っていたのだが、だんだんちょっとじゃ済まないラブが出てきたりハッピーでラッキーじゃない重い展開もあるからか、中盤以降は言わなくなる。

個人的に推したいのは12話。主人公のあいらがプリズムスタァとして輝きを放ち覚醒するシーンでもある最初の盛り上げどころなのだが、そのときのあいらのモノローグと曲の歌詞のマッチ具合が素晴らしい。正直思い出すだけで涙ぐんでくる。

 

プリティーリズム ディアマイフューチャー

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通称DMF。全51話。2012年4月~2013年3月放送。
オーロラドリームの3年後を描いた話で、オーロドリームの主人公3人がトッププリズムスタァとして君臨している。
主人公はそのあいらたちの事務所の後輩、上葉みあ。「春音あいらを倒す!」と燃え、何でもいっちばーんになることを目指す元気な女の子。
今作は主人公グループが4人になり、みあに加えかりん、れいな、あやみが中心となる。ちなみにこの4人はPrizmmyというavexで実際に結成されていたガールズダンスユニットで、メンバーの名前もアニメ・現実ともに一緒。(アニメではプロの声優が声をあてている)
また今作では大人の事情で韓国側のアイドルたちPURETTYも加わる。こちらも実際に存在するグループだ。作中では全員日本語がしゃべれる設定になっている。
というわけで前作のオーロラドリームのキャラたちに加え、Prizmmy4人、PURETTY5人の計9人が主要人物として加わり、さらに新キャラも出てくるのでキャラ数が多い。
正直PURETTYは人物名が韓国ということもあり、1周しただけではなかなか名前を覚えられない。
今作では新しい演出要素としてプリズムアクトとフラッシュグローブというものが増え、ダンスの腕の軌跡が赤く光る様子がとても綺麗。
前作よりもギャグ調が強く、人によっては苦手意識もある作品。個人的にはシャッフルチームによっていろんなメンバーの組み合わせによる新曲や、後半の怒涛の熱い展開や、「オーロラドリームとディアマイフューチャー合わせて、阿世知社長の物語でもあったのか!」という視点を持てたりするので良い作品だと思う。
特に主人公のみあは個人的に印象の残り方がすごく、後の作品でパラレルワールド設定として出てくるのだがボロ泣きしてしまった。2018年のウィンターライブでもあいら、みあ、なる(後述するレインボーライブの主人公)の3人がスペシャルゲストとして出てきたときに「みあ・・・みあ~~~~」と泣き叫ぶオタクと化していた。

 

プリティーリズム レインボーライブ

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通称RL。全51話。2013年4月~2014年3月放送。
これまでのプリティーリズムとは異なる、別の世界線の話となる。とは言えプリズムショーを行うプリズムスタァたちの話であることには変わりない。
今作からはプリズムライブという新しい演出があり、キャラたちがプリズムの輝きで具現化された楽器を演奏し始める。この演出も最初はぶつ切りで突然入ったいたのだが、放送を重ねるにつれだんだんと洗練化されていくのでそこにも注目していただきたい。
AD、DMFと続いて見ると思うのが映像面の圧倒的進化。画にしてもCG演出にしてもクオリティがすごい。
また楽曲も豊富で飽きさせず、子供一緒に観る父母も狙い打つためかTRFのカバーも多数している。というかDJ.KOOだろっていうキャラとしてDJ.Cooが出てくる。

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主人公は彩瀬なる。「ハピなる!」が口癖の女の子で、ひょんなことからプリズムショーを行い、プリズムストーンという店舗の中学生店長オーディションに合格するところから話が始まる。
今作は家庭の事情が重い子や複雑な友人関係が多く、また「これ昼ドラだろ」というくらいの三角関係や家庭の事情を含んだ恋愛ドラマが繰り広げられる。
さらにADやDMFよりも積極的に男性陣にも活躍の場があり、男性陣の方にも重いドラマと熱いやりとりがある。特にキンプリから入ってレインボーライブを見ていない人必見なのがメンヘラホモ時代の速水ヒロだ。相方のコウジが好きすぎるあまりこじらせてしまっている彼が、綺麗な速水ヒロとして浄化されていく過程をキンプリファンには是非見届けてもらいたい。あいつ、メガネの端をくわえながらセリフ決めたりするんだぞ。
また後半はシリーズ毎度のことながら怒涛の展開になっており、「プリズムの輝きとは」というもはや麻痺してツッコミも出なかった世界観の設定についても触れる。

 

KING OF PRISM byPrettyRhythm

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通称キンプリ。KING OF PRISM全般を通してキンプリと呼称しているけど。
こちらは劇場版となっており、45分程度の映像。上映は2016年1月。
RLの2年後を描いていて、RLで出てきた男性プリズムスタァの速水ヒロ・神浜コウジ・仁科カヅキがover the rainbow(通称オバレ)を結成して大人気ユニットとなっている。
そんな中ひょんなことからプリズムショーを見に来た一条シンが主人公となる。お察しの人は分かる通り、「ひょんなこと」はシリーズのお約束だ。
プリズムショーを見て熱くなり、自転車ごと河原の土手にダイブしたところをスカウトされ、「自分もあんな風になりたい!」とプリズムスタァの養成学校であるエーデルローズに入学を決める。そして同僚となる上級生や下級生たちと出会い、オバレの3人に励まされながらもプリズムスタァとして成長していく。ただ今作においては一条シンが新主人公という立場ながらも、焦点はオバレの3人に当たっている。
キンプリから入った人は本当に何が起こっているか分からないくらいの情報量で、正直自分はその熱にあてられないとプリティーリズムを見ることにならなかったと思う。
キンプリの特徴として挙げられるのがシーンの同時多発展開だ。
2,3組の全く異なる場面を、同じBGMの中でこまめに切り替えながら話が展開されていく。これが情報量が多くなる理由であり、キンプリが電子ドラッグと呼ばれる所以でもある。
漫画でもよくある演出だが、漫画は数話ごとに1場面を描き上げるため「そういえばあいつらって今何してるんだっけ」となりがちなのに対してキンプリはその余暇を全く与えない。むしろ「待って!」とこちらが言いたくなるくらい怒涛の展開を同時多発してくる。
また今作で話題になったのが「応援上映」なるもの。劇場でサイリウムを振り、キャラのセリフや楽曲に合いの手を入れながら観賞できるという画期的なシステム。これにより劇場は一体となり作品に入っていける。観客が読み上げるセリフが表示されるシーンもあるが、合いの手に関しては徐々に観客がその場で作り上げていき、回を増すごとに完成度が上がっていく。そのため地方によってちょっと違ったりする。(これは後述するスススの上映時に体験)

応援上映の一例

鷹梁ミナト「ところで、君の苦手な食べものは何だい?」

観客「○○ー!(自分の苦手な食べものを叫ぶ)」

一条シン「セロリ……ですけど」

というような具合だ。

個人的な見どころはオバレのプリズムショー後のシンちゅわんのプリズムショー。
ノれる楽曲、王道的なダンス、”プリズムジャンプは心の飛躍”という設定を見事に活かしたプリズムジャンプ。ぼくはここで一条シンを推すことを決めました。

余談だが、本作のエンディングで流れるドラマチックLOVEがとても好きな曲で、いつか7人のキンプリ男性ファンでパート分けしてカラオケで歌うことが夢。

 

KING OF PRISM -Pride the HERO-

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通称キンプラ。こちらも劇場版で1時間ちょっと。上映は2017年6月。
KING OF PRISM byPrettyRhythmからすぐの続編にあたり、速水ヒロがプリズムキングを決めるプリズムキングカップに出場し、キングを目指す話。
こちらは前編よりも新キャラたちにも出番が与えられており、一部新キャラのプリズムショーも見られる。
またRLのキャラたちもさらに登場し、ADやDMFを見ているとより熱くなれる演出もある。
今作によりオバレの3人が主軸となる話は終了となる。
相変わらず応援上映は熱狂的な盛り上がりを見せ、byPrettyRhythmが14館で上映だったのに対してキンプラは56館。さらに海外でも上映された。
地球の色を確認しに行かなきゃ」と隔週の頻度で劇場に足を運んでいた。何を言ってるか意味がわからねーと思うが(ry

今作についてはあらすじがそのまま前編のネタバレにつながるため、多くをここでは語れない。しかし相変わらずの情報量で繰り広げられる速水ヒロの、オバレの集大成。是非とも観てほしい。そして地球の色を確認してひざまずいてほしい。

 

KING OF PRISM -ShinySevenStars-

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通称スススorスッスッス。だっさ。こちらはちょっと変わっていて、アニメシリーズ1クールの構成ではあるものの、3話ずつ×4回に分けて先に劇場にて公開された。
そしてそのときの応援上映の様子を収録し副音声として地上波で放送。そんな手があったか。
今作は一条シンを始めとする新主人公たち7人+敵側のプリズムスタァである大和アレクサンダー、高田馬場ジョージをオムニバス形式に掘り下げていく形式を取っている。
内容はこれまでのプリティーシリーズの集大成とも言える感じで、後述するプリパラからも小ネタをちりばめている。
そのため全てのネタを分かるためにはプリティーリズム各作品だけでなくプリパラも見ている必要があるが、小ネタのためもちろん必須ではない。もちろんプリティーリズム各作品ですら必須ではない。
今作は「世界経済を動かした」作品とも言われている。作中で「天然ガスが出たぁー!」というセリフがあり(どんなセリフだ)、Twitterのリアルタイム実況であまりにもつぶやきが多いために自動売買システムが検知してしまい天然ガス先物相場が右肩上がりになったとかなんとか。(ちなみに「天然ガス」はTwitterのトレンドになった)

個人的にスススとして完成度が高いのは2話の太刀花ユキノジョウのプリズムショー、プリティーリズム レインボーライブからの一連の流れとして出来上がっているのが8話の涼野ユウのプリズムショー、プリティーリズムとしてのシリーズコンセプトを受け継いでいるのが7話の西園寺レオのプリズムショーだと思う。

桜が舞い乱れ、花火が上がり、天然ガスが噴き出て、マグロが舞い踊り、そしてエンゲージする。そんな奇跡のプリズムショーを是非ともご覧いただきたい。

 

プリパラ

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全140話。2014年6月~2017年3月放送。
ご存じプリパラ。プリティーシリーズの中では最も知名度があると言っても過言ではない。「かしこま!」と言えば分かる人もいるかもしれない。
プリティーリズムとは全く世界観が変わり、女の子にプリチケと呼ばれるアイテムがある日突然届き、プリパラと呼ばれる誰もがアイドルになれる空間に入れるというもの。
主人公の真中らぁらはプリパラのアイドルに憧れ、声が大きいことがコンプレックスな女の子。プリパラは校則で禁じられているが、ある日プリチケが届きひょんなことからプリパラデビューを果たしライブまでしてしまう。かくして校長先生にバレないようにパートナーのみれぃと共に神アイドルを目指す。口癖は「かしこま!」

1話から引き込まれるストーリーとなっており、飽きさせないストーリー構成と豊富な楽曲と可愛いコーデと多数のキャラで人気を博している。ちなみに1話の熱いところは声が大きいことがコンプレックスで、音楽の授業ではいつも控えめにしか声を出せないらぁらが憧れのプリパラ世界で「世界中に向かって届くように思いっきり歌っていいぷり。ここではすべての女の子にそれが許されているぷり」と言われ、見事歌い切るシーンだ。また、最初にライブに誘われた際にも「私ステージ歌ったことないし、ダンスだって……」と言い淀むらぁらに対し、みれぃは「プリパラは好きぷり?」と尋ねる。「うん」と答えるらぁらに「じゃあ、大丈夫!」とみれぃが返すシーンがある。上手くなくても好きな気持ちがあれば問題ないと肯定してもらえる。女児向け作品として、令これ以上ないくらいの素晴らしい出だしだ。
それもそのはず、作品のキャッチコピーは「み~んなトモダチ、み~んなアイドル」。

これまでのプリティーリズムと違い主人公は小学5年生であり(途中で6年生に進級する)、恋愛要素をほとんど廃している。
また今作では3年に渡り140話の構成になっており、らぁらがずっと主人公を務める。しかし2期3期となるごとに当然キャラは増えていき、多数のキャラたちが織り成すストーリーも見事なものだ。
また「頭がおかしい」として挙げられるのもこのプリパラであり、キンプリとはまた違うベクトルのボケが入る。
これは画像付きでないと説明が難しいため、詳しくは「プリパラ 頭おかしい」「プリパラ 狂気」などで検索していただきたい。

ちなみにプリパラは見る前から友人の車で散々楽曲を聞いていたのもあり、「あぁー!この曲ってこのときに流れるのか!」などという謎の感動を自分は味わっていた。
LINEのスタンプで初めて見た時から白玉みかんというキャラの虜になり、ずっと会えるのを楽しみにしていたのだが初登場は39話だった。
またその白玉みかんが歌うアメイジング・キャッスルという楽曲がすごい好きなのだが、それに出会うまでに105話も要した。しかしながらこの105話はストーリーが素晴らしく、プリパラでも屈指の感動回となっている。

 

アイドルタイムプリパラ

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通称アイパラ。全51話。2017年4月~2018年3月放送。
プリパラの続編にあたり、神アイドルとなったらぁらたちは各地へプリパラを盛り上げに行くことになる。らぁらが出会ったシリーズ屈指のやべー女、夢川ゆいが主人公となる。
この夢川ゆい、どれくらいやべーかというと炊飯器を持ち歩いていて炊き立てのご飯をいつでも食べられるようにしている。しかも夢見がちな妄想が得意で、そのときになる夢目(ゆめめ)という状態が完全にトリップしてしまっている。
また今作では他にパンが好きな虹色にの、麺が好きな幸多みちるというキャラがおり、27話からのエンディングでは3人が「パン・ゴハン・メンルイ。レッツエンジョイ、タンスカイブツ☆」と歌うハートフル♡ドリームという曲が流れる。Let's enjoy炭水化物て。しかしながらこの曲、非常に盛り上がる良い曲である。

プリパラと違い今作はチーム結成までが遅く、それゆえにチーム結成したときの感動はひとしおだ。そして流れるユニット曲はとても素晴らしい出来になっている。というか泣く。
また今回は「そうきたか~~!!」と唸る工夫がされている楽曲があり、曲の演出という面でも熱いものがある。というか泣く。

レインボーライブのときのように今作でも男性アイドルのWITHが出てくるが、WITHはかなり人気が高く、単独でライブを行うまでになっている。
プリパラ・アイパラはアニメ放送終了後もライブで楽曲が増え続けるのがすごい。

 

キラッとプリ☆チャン

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通称プリチャン。全153話。2018年4月~2021年5月放送。
プリティーリズム、プリパラとも世界観が異なる。今作は簡単に言うとYoutuberだ。
プリチャンと呼ばれる配信サービスを使い、いいねを集めてライブを行うプリチャンアイドルとして人気を得ていくという話。
主人公は中学生の桃山みらい。「そうなんだ」が口癖。相手のキラッとしたところを見つけるのが得意で、見た人を笑わせるキラースマイルが特技。
親友は萌黄えも。口癖は「エモい」。人を応援するのが好きでチアガールをやっている。シリーズ屈指の脇要員である。

今作ではこれまでの作品のキャラがパラレルワールド設定として多数出てくる。(アイパラでもあったが)
プリティーシリーズ10周年となるタイミングだからというのも思うが、個人的には「さすがに出しすぎでは?」と思う。(最初は素直に嬉しかったが)

1期ではチーム結成やライバルたちの掘り下げ話、そしてカリスマプリチャンアイドルである白鳥アンジュとの話が繰り広げられる。
2期では新プリチャンアイドル2人の登場とバーチャルプリチャンアイドルの登場、そしてそのバーチャルプリチャンアイドルの生みの親が桃山みらいたちを通じて成長していく話となる。
3期ではプリチャンランドというアミューズメントがオープンし、そこで開催されるプリンセスカップを目指すのだが、まさかのマスコットたちが擬人化したり世界をめぐる話になっていく。

1期の途中から「大丈夫か!?」と不安になるぐらい無表情だったり、やや微笑みながら「そうなんだ」と言い放つ桃山みらいにはいろんな意味でハラハラするというか主人公……だよな?となる。(しかし決めるときはしっかりと決める)
プリパラの主人公ユニットがそれぞれ自分の個性を活かしアイドルとして活躍することであれば、そもそもプリチャンの主人公ユニットは「相手の良いところを見つけるのが得意」「人を応援するのが得意」「撮影や動画編集が得意」といったように他人のサポートを得意とする主人公らしからぬスキル構成になっている。だからこそ、人の悩みを真摯に聞いたり、人を心から励ますことが出来る説得力へと繋がり、「何かを紹介する」ということが主となる動画配信サービスとマッチする。時代に合わせた主人公像とも捉えられ、それに本人たちのアイドルとしての輝きが加わってより魅力的な配信へと昇華する。これは「いいね」が集まることでライブが可能になったり、その勝敗が決するにあたりとても重要な要素となる。(シリーズ通して他人による採点が主ではあったが)
「人を引っ張る」「カリスマ性がある」に関してはライバルたちがその役割を担っており、その対比構造から成るストーリーも見どころと言える。

 

 

4行ずつくらいでざっくりと書くつもりが、想像以上に長文オタクと化してしまった。しかしこれを読んで少しでも興味を持ってもらえれば幸いだし、どの作品から見ても楽しめるようになっているのでどれか一作品でも見てもらえたら嬉しいと思う。
プリズムの輝きは、いつもここに。