碧雛蜜柑

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スノーボード検定2級(SAJバッジテスト)を受けてきた

前回、川場スキー場でJSBAバッジテスト3級を受けてきました。

 

kotatsumuri39.hatenablog.com

 

最後に記載している通り、会員登録費用がかからないことから次の目標はSAJスノーボードバッジテスト2級となりました。

今回受けてきたのでその記録となります。

 

 

受験先の決定

もともと3/6(日)に予定していた登山が、同行者たちの事情から3/5(土)へ変更となりました。
3/6(日)が空いたのでどうしようかなと考えていて思いついたのがバッジテスト2級の受検。
前回のバッジテストから1回も滑っていませんが、3/5(土)が上州武尊山登山だったので板を持って行って下りにゲレンデを滑ればいいかと思い、3/6(日)に受験を決定しました。

そうなると決めるべきは行き先。
SAJのスクールで3/6(日)にバッジテストを行っているところをピックアップ。

 

値段が安く、距離も近く、1回行ってコースを知っているという点から車山スキー場にしました。

 

 

新兵器の導入

前回のバッジテスト後、違う乗り味の板も気になりいろいろ調べた結果、新しい板を購入しました。

メルカリの中古品ですが、物は安定のOGASAKA
これでバッジテストを受けることにします。

が、保護ワックスを剥がす暇もなく3/5(土)の登山へ持って行き、下りにゲレンデを滑ることに。
滑ってみるととても滑りにくい……。
板の問題なのか、保護ワックス剥がしてないからなのか、とにかく滑りにくい。
滑りにくいというか、滑りすぎる。前足重心でずっと回り続けるようなあの感覚を常に味わいます。え、何これ、ソリッドボードってこんな感じだっけ?

帰宅後、急いでスクレーパーでワックスを剥がし、ホットワックスをかけます。
ホームページによると検定は午後から。めんどうくさいけどスプリットと2枚持って行って、午前中に慣れないようならスプリットで受けることにしました。

※というか不慣れな板でいきなりテスト受けるのはやめましょう

 

テスト当日

8時過ぎにゲレンデに到着。リフト券を発行し、スクール受付へ。

スノーボードのバッジテスト2級受けたいんですけど」

「じゃあこの申込書書いてください。検定料は5000円になります。合格すると認定料に3000円必要です。10時半から検定なので、5分前には受付に来てください~」

「はい。……ん?」

10時半?あれ?

「あの、ホームページには午後から検定って書いてあったんですけど」

「あ~、あれ記載が間違ってまして。2級は午前のみ検定なんですよ~」

 

ΩΩΩ<な、なんだってーーーー!?!?!?!?

 

え、じゃあ板慣らし2時間くらいしか出来ないってこと?

「5分前にはこのゼッケンつけて受付までお願いしますね」

とゼッケンを渡されます。

え、え~~~~……

とりあえず新しい板であるCT-Mで滑ることに。3,4本滑って昨日と同じままならスプリットで受けよう……。

リフトに乗って1本滑ってみます。ちょっと乗りにくさを感じるけど、昨日みたいな滑りすぎる感覚はない。
もう1本滑ってみます。お、お……?……これは面白い!よくしなる!軽い!ターンに入りやすい!
元々スプリットで使っていたのはPanoramicというフラットロッカーの板。スプリットしているため当然フレックスも硬く、滑りよりも歩くことに重きを置いた板です。
対してCT-Mはフリーキャンバーという高低差をそこまで出していないキャンバーの板。フレックスはやや柔らかめでカービングや端パウ、グラトリに向いている板となります。
目的が違うのだから乗り味が違うのは当たり前。しかし面白いほどしなる!板ってこんなに変わるのかと。
ソールに保護ワックスかけたまま滑っていたから滑りにくかったのであって、ちゃんとしていれば全然滑りやすいです。
板のことは詳しくないですが、おそらく保護ワックスをかけていたままだったのでストラクチャーが埋まってしまい溝が全くない状態になっていたのかなと。板の手入れの必要性を思い知りました。

10時過ぎになり、このままCT-Mでテストを受けることにしました。

 

テスト開始

SAJでは2級まではレッスンチェック方式です。講習内検定という言い方をします。講習中に滑りを見て、最終的に合格ラインに達していればOKという感じです。
が、きちんと採点はされます。ミドルターン、ショートターン、フリーランが平均65点以上(計195点以上)で合格となります。

今回の受検者はぼくを入れて7人。21~27のゼッケンをつけます。ぼくは22でした。(多分受付順)

先生「えー、いつもは3,4人くらいなんですが、今回は7名もいて人数が多いです。なのであまり見ることが出来ないかもしれません」

えっ

先生「ミドル、ショート、フリーランを1回ずつ滑ってもらって判定したいと思います」

 

それ、一発試験と一緒じゃん!!!!

 

ざわめく受験者たち、淡々と始まる準備運動、そしてリフトへ。

先生「じゃあまずはミドルターンから。私が先に滑って待っていますので、手を挙げたら21番の方から滑ってきてください」

ぼくは22なので2番手。最初じゃないだけマシです。さて、前の人はどんな滑りなのかnウッメェ~~~~。え、うめえ。2級ってこのレベル?マジで?でも先生のお手本の2級の滑りってもっと初心者チックだったような?

先生が手を挙げます。自分の番が回ってきました。
こちらも手を挙げ返して立ち、他に滑ってきている人がいないか確認してから滑り出します。
カービングさせないミドルターンはちょっと苦手です。前足重心でドリフトさせるか、後ろ足重心で板立ててカービングさせるかしか基本してないので。
最後の斜面が突然硬くなり、減速の圧に負けて後ろにこける形で演技を終えました。あれ、こけちゃダメなんじゃない!?

一発検定(1級でやる方式の検定会検定)ではこけたらアウトですが、今回は(一応)講習内検定。1回ずつしか滑りを見られないとしても、こけたら即アウトではないはず……。
ちょっとドギマギしながら他の人の滑りを見ます。2人だけ別格に上手いです。(なんで2級受けてんの?と思いましたが、1級受けるためには2級に合格している必要があり、その実績解除のためだと腑に落ちました)
体感だと上手さとしてはぼくは上から5番目くらいでした。
上位3人は確実に受かるだろうなというところです。

またリフトに乗って次はショートターン。
リフトに乗っている間に受験者同士で話したりしてちょっと打ち解けたので、初回ほど緊張はなくなっています。
ミドルターンと同じく先生が先に滑るので手を挙げたら順番に滑ります。
ただ今回は23番からスタートで、23,24,25,26,27,21,22の順番です。つまり自分が最後。
みんな上手いな~~と思いながら自分の番が回ってきたので滑走します。
ショートターンは前回川場でギャル先生と特訓したこともあり、そしてCT-Mがターンに入りやすい板特性というのもあって結構出来たかなと思いました。

そして最後はフリーラン。意図的にリズムを変えて自由に滑走します。
グラトリを入れるのもOKで加点対象になります。ただし大きな減速や転倒は減点。
ぼくはグラトリを全く練習しておらず、せいぜいで小ジャンプくらいしか出来ないので下手にやって失敗するよりはやらない方針でいきます。
まずはミドルから入ってショート、そしてカービングでロングターンに入って最後にまたショートターンでコントロールしなるべく先生の手前で止まって演技終了。あまり手前すぎるところで止まるより、少しでも先生の近くまで行って止まることでコントロールをアピールしました。

これで各種目1回ずつ滑ったことになりますが、時間がまだ50分くらいあります。

先生「まだ時間もあるので、もう1回何か見ようと思います。……そうですね、みなさんやっぱりショートターンのリズムが難しそうだったのでショートターンにしましょう」

ということでショートターン2回目。あれ、ぼく結構自信あったんだけど……な……
さっきよりもスピードをつけて、板をくねくねとターンさせるというよりはスキーのコブを捌く時のような動きのイメージでリズムよく行いました。

全員の滑走が終えてもまだ残り25分。

先生「うーん、フリーラン2回目やりましょうか。そこで総合的に見ます」

ラストはフリーラン。ミドルターンやショートターンも含め、フリーランとしてのリズムの変化なども見られます。
1回目よりは気負わず自由に滑れた気がします。
そういうわけで検定は終了しました。下まで滑ります。

先生「合格発表は15時になりますので、5分前に受付に来てください」

現在12時半。2時間半もある……。

ひとまずお昼ごはんを食べ、せっかくなので時間まで滑ります。

だんだん天気が悪くなってきました。ちょっと寒い……。

 

結果発表

15時に受付に集まります。

先生「15時にしたのは、1級の人たちが午後に検定を行っており同時発表にするためです。ひとまずお疲れさまでした。まず総評としましては、ターンは板の動きを主に見ています。ターンサイズやリズム、均一なターンが出来ているか、落差などです。まだちょっと甘いところが多かったのでこれからも頑張ってください。では、受かった人は番号を呼びますのでそのまま窓口へ行き手続きをお願いします」

ターンサイズやリズム、均一なターンが出来ているか、落差などと聞いた瞬間「あぁ、オワッタ……」と思いました。ターンのズレばかりを気にしていて、そこまで気が回りませんでした。

先生「22番」

「えっ」

先生「あちらで手続きをどうぞ」

 

受かった!!!

窓口へ行き、3000円を払ってバッジと合格証をもらいます。

 

 

点数が張り出されていたので見に行きます。

195点以上合格で195点。ぴったりと言えば言い方は良いですが、まあつまりギリってことです。
自信があったショートターンは基準点ぴったり。ミドルターンは苦手だなと思っている通りだったので64点。フリーランに加点があったのは驚きでした。
ちなみに点数について先生に聞いたところ、2級の検定では最大でも1種目69点らしいです。1点の差が結構大きいらしく、1種目で2点も加点があると相当すごいとのこと。
ぼくのフリーランは66点で1点加点なので、それなりに自信を持っていいのかもしれません。逆に言えばミドルターンは64点なので、もっと頑張りましょうってことですね。

ただ総合的な演技となるフリーランで加点されたのはかなり嬉しいことでした。

 

振り返って

前回のバッジテストからまともに滑ったのは当日朝2時間のみ。しかも板を変えて。というぶっつけ本番も過ぎる状況でしたが無事合格出来てよかったです。
来シーズン持ち越しはモチベーション的にもキツかったので。
前記事でも書いたとおり、1級は難易度が格段に上がり、さらに合格時にはSAJへの会員登録が必要となるため年会費がかかります。
さらに上を目指すのであれば別ですが、ひとまずゲレンデ内での板の動きとしては2級レベルはあるということが分かったのでここでバッジテストは打ち止めです。
ターンサイズやリズムの一定などではなく、これからは不整地や固いバーンなど、様々な雪面でもこの2級相当の滑りを行えること、そしてカービングやちょっとしたグラトリなどを練習していけたらと思います。
BCのための練習として割り切っていたゲレンデ滑走ですが、スクールレッスンやバッジテストを受けることで滑りにもいろんな観点があることを知りました。おかげでゲレンデはゲレンデで面白い!と思うようになりました。天気が良ければ雪山へ、そうでなければゲレンデへ、どちらに転んでも楽しく遊べるようになったのはとても大きいと思います。
今後スノーボードを続けていく中で、ふと自分の滑りがどれくらい上達したか知りたくなったらまたバッジテストを受けるかもしれません。
さあ、これからは春が近づいてきて雪も落ち着き快適なBCのシーズンです。滑るぞ~~